45歳からの妊活@ホーチミン→茨城

2019年10月、45歳の時にベトナムのホーチミンで妊活をはじめました(現在は茨城県在住)。このブログには私の妊活体験を載せています。

夫、妻、不妊治療におけるそれぞれの苦労

45歳からの妊活。

 

2回目にして人生最後の体外受精に挑戦中。

 

採卵できた、たった1個の初期胚を先週凍結したところですが、異常受精の可能性もあるので綱渡りの状態です。

 

結果が良くても悪くても、不妊治療の終わりが近いので、色々振り返っています。

 

今日は、不妊治療において、夫、妻、それぞれが大変なことについて考えてみました(なり妻寄りの視点、且つ夫側はあくまで想像です)。

 

 

夫の苦労

 

病院がアウェー

 

不妊治療の病院は圧倒的に女性が多く、待合室にいる男性は控えめに待機しているように見えました。

 

このような環境の中で採精室や診察室に出入りするのは、かなり居心地が悪いのかなと(勝手に)思いました。

 

また、病院へ提出する書類について、夫婦各自の名前を書く欄は女性が先。

世の中は、「夫→妻」の順に記載する書類が多い中、不妊治療の病院では女性優先なんだなと驚きました。

小さなことですが、このような環境では、男性が積極的に通院したいと思うのは難しいのかなと感じました。

 

デリカシーのない採精要求

 

精子検査や体外受精の際、有無を言わせず、決まった日時に採精することが男性には求められます。

 

体調や気分が乗らず、「ちょっと今は無理・・・」という時もあろうかと思いますが、採卵手術の日時は絶対ですし、必ずこの時に採精せねばというのは、プレッシャーに感じる男性もいらっしゃるのかなと思います。

 

先生や病院スタッフの方からも、「この日に採精してください」と事務的に言われたり、最近はコロナの関係で自宅採精がメインになっているので、病院の入り口で担当の人(女性)に採精した容器を手渡す際に、抵抗感を持ったり、微妙な気持ちになっている方もいるのではないでしょうか。

 

妻の謎の情緒不安定 

 

これは不妊治療に限らずですが、ホルモンの影響でどうしても気分が鬱々とするなど、女性には情緒不安定な時期があります。

 

特に不妊治療中は、治療で服用している薬や注射の影響を受けたり、PMS(生理前症候群)の時期には妊娠できたかどうかが一番気になる時期であることから、不安が大きくなったりイライラしたり、自分でもコントロールできないことがあります。

 

この、「明確な理由のない情緒不安定さ」や、「情緒不安定な理由を上手く言葉にしてくれない妻」は、男性にとって、摩訶不思議で取り扱いに悩むものなのかなと思います。

 

妻からすると、背中をさすって優しくハグでもしてくれれば収まる時も多いのですが、男性からしたら、まずは、何故そんなに情緒不安定だったり機嫌が悪いのかを知りたいでしょうから、本当に困る問題なのかなと思います。

 

妻の苦労

 

治療に費やす時間

 

採卵手術の前等、検査や注射のための通院。

これは妻にしかできず、夫が代わりたくても代われません。

 

例えば採卵前の約2週間は、毎日注射をし、数日おきに検査をしなくてはならず、仕事どころではなくなります。

 

実際、不妊治療のために仕事を辞めたりセーブしている人もいらっしゃいますので、不妊治療に時間を割かれる負担は、圧倒的に妻にかかっています。

 

体への負担

 

子宮内検査や採卵手術等は、それ自体が体に負担がかかります(痛み、麻酔等)。

 

また、薬や注射でホルモンの調整をされることにより、お腹が張ったり、体の浮腫みが生じたり、胃腸の不調や頭痛等が生じることもあります。

 

このような体への負担も、妻だけの苦労であることが多いです(ただし、男性不妊の治療をしている方は、体に負担のかかる治療をしているケースがあると思います)。

 

ショックへの対応

 

個人的にはこれが一番キツイです。

 

毎月生理が来た時に、「今月もダメだったか~」と、私自身がガッカリしているのに、それを夫に伝えなくてはならない。

 

また、病院で採卵や受精の結果を聞く際も、ショックな告知を自分が受け止めるだけでも辛いのに、それを夫に伝える。

 

しかも、先生の話が専門的でよくわからない場合に、夫にわかりやすく伝えるために情報を整理して伝えるというのは、ショックを受けている時には辛いです。

 

なかなか難しいとは思いますが、もし可能であれば、病院で結果説明を受ける時には夫も同席してくれるのがありがたいです(仕事があるのが分かっているので、妻からはお願いしにくいです。何も言わなくても夫の方が積極的動いてくれると嬉しいものです)。

 

というように、ショックな結果を病院で聞いたり、生理という形でダメだった結果を体で直接受けとめるのは妻です。

 

その辛さは、夫ももっと想像力を働かせて理解しようと努めてほしいです。

 

その他の苦労

 

夫、妻の両方の苦労になることもありますが、その他の苦労もいくつかあります。

 

治療費の負担(夫の苦労である場合が多いかも?) 

 

夫婦一緒に負担したり、妻が負担しているケースもあるので、必ずしも夫とは限りませんが、妻が仕事をセーブしていることがあるので、治療費は夫が負担のケースが多いと仮定。

 

一生懸命働いて得たお金。結果が出なかった時には、費やしたお金に対する喪失感というのは少なからずあるのかなと思います。

 

人に言えない孤独(妻の方が大きい?)

 

夫、妻のどちらも、不妊治療で仕事の調整をする際は、上司や同僚にどう伝えるかに悩みますし、不妊治療は公にすることはあまりないので、結果がでない時に、その辛さを相談できる人がいなくて孤独で追い詰められていくことがあります。

 

その大変さは夫婦どちらもありえますが、不妊治療を気軽に相談できる人がいれば別ですが、そうでない場合、妊娠できたかどうかを体で受け止める妻の方が深刻な気がします。

  

不確実な情報と周囲の雑音(夫、妻、両方?)

 

不妊治療に関しては、「この方法が良い」だの、「このサプリが良い」だの、エビデンスがあるんだかないんだか、不確実な情報に溢れているように思います。

 

病院では素人にわかるように親切に教えてくれることは少なく(忙しそうでこちらが聞くのを遠慮しているのも悪いのですが)、また、体外受精は歴史が浅くてすべてを解明されているわけではないから仕方がないのですが、何を信じてよいんだかという状況です。

 

また、親族や友人に不妊治療中であることを打ち明けると、「これが効くんだ」「こうしたら良いんだ」と勧めてくることがあり、対応に困ることがあります。

 

もし、「サルにもわかる不妊治療」みたいな書籍で、データも整備され、体系的に学べるものがあったら、最初に読みたかったです。

 

それにしても、我々は不妊治療についてはあまりに無知なままで開始してしまいました。

 

治療を進めながら都度出てくる疑問点を、手探りで自分達なりに調べ、不確実な中で判断していかなくてはならなかったので大変でした。

 

不妊治療を経て夫婦で幸せになるために

 

以上が、夫に、妻に、そして両方にあるかもしれない、不妊治療の苦労です。

 

今日このことを振り返ったのは、不妊治療が夫婦の絆を深めることもあれば、不妊治療が原因で逆に夫婦仲が壊れるケースもあるからです。

 

結果が出ずに不妊治療が終わるとき、色々な苦労や悲しみが傷跡になって、夫婦の仲まで壊してしまったら寂しいことです。

 

「不妊治療を終わりにすることは、これからの人生を二人で生きていくと決めること」です。

 

不妊治療という一大イベントを、辛かっただけでなく、夫婦で助け合ってやり切ったと思えるようにしたいです。

 

それには、夫、妻、それぞれの苦労を互いがきちんと理解し、相手に思いやりと敬意を持つことが大事なのではないかなと思いました。

 

辛いことを挙げればキリがありませんので、これからの我々夫婦の未来のために、今一度、不妊治療を通じて旦那様が頑張ってくれたり、思いやりをもって接してくれたことを思い出してみることにします。

 

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